東京から約1時間の場所にあり、日帰りツーリングにぴったりの三浦半島。
神奈川県の南東部にある半島で、横須賀市と三浦市のほか鎌倉市や逗子など豊かな自然と歴史的な文化が融合するエリアです。
今回は、9月下旬に訪れた三浦半島でのツーリングに最適なおすすめスポットをご紹介したいと思います。

目次
三浦半島ツーリングマップ
9月も下旬となり夏の暑さもひと段落下した三浦半島。
当日は天気も良く、気温は25℃以上の予報となっていました。
目的地に到着して散策中にしっとりと汗がにじんできましたが、半袖のTシャツにメッシュジャケットを羽織りバイクを走らせると、気持ちのいい風が吹き抜けていきます。

バイクを走らせると風と一緒に汗も蒸発するので、ひんやりするのがとても心地いいのです。メッシュジャケットで風を感じながら走るのは大好きです。今回のツーリングのスタート地点は、JR横須賀駅。
125ccのオフロードバイクなので、ときにはバイクを押してどこにでも入って行くことができます。
ヴェルニー公園
最初に訪れたのは「ヴェルニー公園」です。
フランス人技師ヴェルニーが建設に貢献した旧横須賀製鉄所跡地が対岸にあります。
フランス庭園の様式を取り入れた公園で、130種、約2000株のバラを有しています。
バラの見ごろは、春は5月~7月初旬、秋は10月~11月下旬で、春のほうが花数が多いのが特徴です。
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さらに横須賀本港を一望できます。
米海軍基地、海上自衛隊基地が望めるので、係留されている戦艦を見ることができるのも魅力的。
米軍の空母や潜水艦が係留されていると、少しだけテンションが上がります。

出典:COASKA
近隣のコースカベイサイドストアーズにバイク駐輪場があります。3時間無料です。

三笠公園
残念ながら当日はコロナ禍の影響で閉園となっていました。
「日本の都市公園100選」や「日本の歴史公園100選」にも選ばれた横須賀を代表する公園です。
「水と光と音」をテーマに音楽に合わせて演出される噴水や、いろいろなモニュメントが、訪れる人を楽しませてくれます。
入場すると東郷平八郎像とともに記念館三笠が目に入ります。

入館料は大人600円です。
100年以上前の戦艦とは思えないほど、船内も当時の状態のままたもたれているので、一見の価値あり!
VR体験コーナーや、当時の時代背景をわかりやすく説明したパネルなどもあり、とても興味深いです。
バイクは公園入り口付近に、無料で停められる駐輪スペースがありますよ。
横須賀温泉 湯楽の里(ゆらのさと)
大型店舗が立ち並ぶ「よこすか海岸通り」をぬけて少し走るとヤシ並木が見えてきました。
馬堀海岸の遊歩道に到着なのですが、ここには駐車場がないのです。
ひとまずは、国道沿いにある「横須賀温泉ゆらのさと」にバイクを停めてリラックス。

露天風呂からは東京湾を一望でき、行き交う船をながめながらのんびりできますよ。
お風呂上がりのほてった体は、遊歩道で散策しながら海風で冷まします。
約1.6kmの海に面したまっすぐな遊歩道は、なかなかお目にかかれません。少し沖には「猿島」も確認できます。
走水水源地
明治9年、フランス人技術者ヴェルニーが築造した水源地の一部を公園として開放しています。
市内唯一の水源地であり、自然海岸の走水海岸に隣接し、東京湾を一望することができます。
国道沿いにあるレンガ造貯水池は、国の有形文化財に指定されているので、見逃さないでくださいね。
観音崎公園
続いて観音崎に到着です。当日は駐車場が閉鎖されていました。
ゴールデンウィークや夏休みなどのハイシーズンでも二輪車は100円で停められます。
平日は無料です。詳しくはこちら。
左手に観音崎海水浴場を見ながら灯台をめざします。広大な観音崎公園はおにぎりと水筒を持参すれば一日中散策を楽しめるので、おすすめです。

駐車場が閉鎖されていた当日は、人影もまばらでこんなに空いている観音崎は初めてでした。
石畳を歩いていくと、観音崎灯台を目視で確認することができます。
思っていたより上の方にあるので、階段を登らないとたどり着けないことが判明しました。
階段を登る前に息を整えます。風もあったので日陰に入ると、涼しいです。
通常は灯台に登れますが、今日はここまで。
晴れた日には、灯台の白と海の青のコントラストが絶景!
訪れたときには、ひっそりと景色を楽しみつつ疲れを癒すことにしました。

帰りは別のルートを通ってみることをおすすめしたいと思います。
「どうやって切ったの?」と思ってしまう「切り通し」や、無数のつるがたなびく原生林のような場所もあり、初めて訪れたときは少しだけビックリすることでしょう。
また広い公園にはまったりできる場所もたくさんあるので、ツーリングの合間の休憩スポットにもなります。
東京湾に突出した岬でもある観音崎は、古くから防衛のための要塞として使用されていました。
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北門第二砲台跡の雰囲気は、まさに「天空の城ラピュタ」の劇中のワンシーンのようです。
探検するように散策してみてくださいね。

浦賀の渡し船

西渡船場
浦賀港でへだたれた東西の町をつなぐ、渡し船の乗り場です。
もはや浦賀のシンボルにもなっている「浦賀の渡し」はポンポン船の愛称でも親しまれ、現在でも大切な交通手段のひとつです。

東渡船場
この渡し船には時刻表は無く、船が対岸にいるときは呼び出しボタンを押して船を呼びます。
歩くと30分かかる道のりは、渡してもらえば約3分ほどの船旅となります。悪天候による運休など、運行状況はTwitterでも発信されています。
【休航のお知らせ】(令和4年2月14日10時発信)
2月21日(月)から2月27日(日)まで、東渡船場桟橋修繕のため休航します。— 浦賀の渡し 運航状況 (@uraganowatasi) February 14, 2022

浦賀ドック
一人一人に物語があるように
この煉瓦ひとつひとつに物語がある
#横須賀
#浦賀ドッグ
#神奈川県 pic.twitter.com/VZ9f5I7YYc— ひまわり (@nonda_hi) November 10, 2021
一般開放日以外は、立ち入ることもできない浦賀ドッグです。
2003年に閉鎖されるまでは、多くの船がここで建造されていました。
2021年に所有していた会社から横須賀市に寄付されたので、三笠公園のように誰でも気軽に入れる、憩いの場所になることを心待ちにしています。
浦賀燈明堂
写真は、以前行った三浦半島の浦賀燈明堂の付近です。明治の幕開けの地でした。これから、新しい幕開けの地は、どこになるのでしょうか。 pic.twitter.com/lDI9mb5rk7
— 古山貴朗 (@furuyamatakao) July 15, 2021
灯台の役割を果たしていた浦賀燈明堂は、1648年に建造されました。
菜種油で灯された光は、海上4海里(7.4km)を照らしたそうです。さすがに周辺の海岸の眺めもよく、遠くまで見渡すことができます。
大型のタンカーも往来するので、少しの間見入ってしまいました。
バイクや自転車は、柵の中に入れるので駐輪可能です。
くりはま花の国に訪れるなら、浦賀燈明堂のあとが最適順路です。

三浦海岸(端っこ)
三浦海岸はバイクを停める場所がほとんどありません。
バイクを停めて少しだけ海岸線を歩きたいのですが、なかなかいい場所がありません。
菊名海水浴場まで来るといつもなら道沿いに駐車スペースがあるのですが、当日は隙間なくバリケードが設置されていました。
ほんとうに三浦海岸の端っこの、ここまで来ると、ようやくバイクを停めらます。
長居はできないかもしれませんが、砂浜を散策してみてくださいね。
民宿旅館しおさい
三浦海岸近くにある、おすすめの安宿を紹介します。バイクでのツーリング先で雨に降られたときや、キャンプ場がないときは安宿を探します。
安宿とは、5,000円以内で素泊りさせてくれる宿のことです。
三浦半島にそんな宿は数えるほどしかありませんが、そのひとつがこちらの「民宿旅館しおさい」です。
民宿旅館 しおさい
神奈川県三浦市南下浦町上宮田3314 京浜急行 三浦海岸駅より徒歩5分駅からも海からも近い静かな宿です。https://t.co/AaYB80lzT5— わわこ@相互フォロー100 (@wawako21) February 26, 2022
大人1名で素泊まり4,400円は、破格と言えます。

野比温泉までバイクで12分、スーパーまで徒歩3分と立地的には申し分ありません。
都心に近い三浦半島ですが一泊する前提で考えると、また違ったプランも浮かんできそうです。
いかがでしたか。
日帰りツーリングにぴったりの三浦半島。
次回は三浦半島のおすすめツーリングスポット後編をお届けしたいと思います。
(ライター:宗像 正行)