渋滞に巻き込まれて、何時間も待つ。
そんな時代から、いつかは開放される予感がするようなニュースです。
空飛ぶクルマのデモフライトが、今年の夏に行われる予定となっていますよ。
目次
株式会社SkyDrive
空飛ぶクルマを開発しているのは、有志団体のARTIVATOR (以下 「CARTIVATOR」)と株式会社SkyDrive。
すでに協賛する企業などのスポンサーは、100社以上に。
2023年の実用化を目指すために、今年の夏にデモフライトが決定しています。
空飛ぶクルマに期待されていること
空飛ぶクルマの正式名称は、「電動垂直離着陸型無操縦者航空機」。
電動化、完全自律の自動操縦、垂直離着陸できるのが大きな特徴となっています。
世界各国ですでに開発されている分野で、日本でも都市部でのタクシーサービスや、離島や山間部の新しい移動手段、災害時における救急搬送などにも役立つ手段として期待されているのです。
航空機と比較してコスト面でもメリットがある
空飛ぶクルマは、航空機と比較してもコストがかからず、騒音の心配も少なく離発着場所のスペースもコンパクトになります。
そのため、空の移動がより日常的に行えるのがメリット。
2040年には、150兆円の市場規模に達することが予想されている分野で、2023年の事業開始から2030年の本格普及までに、経済産業省・国土交通省がロードマップを制定しているのです。
空飛ぶクルマの開発状況
2014年に開発をスタートし、2018年には屋外での無人飛行試験、2019年12月からは、屋内での有人飛行が行われています。
そして現在は、有人機での飛行による技術検証の第一弾が安全に完了。
実用化に向けて、さらに期待がかかるところとなっています。
各社における支援内容
日本電気株式会社(NEC)
- 飛行制御に関する技術検証支援
NECでは、社会のソリューション事業での無人航空機の制御、管制や電波監視などの技術を投入し、飛行制御に関する情報交換や、技術検証の支援しています。
また空飛ぶクルマの社会の受容向上や、新しい移動環境の実現をめざして連携を図っています。
ナショナルセキュリティ・ソリューション事業部 事業部長 藤井 幸一氏 コメント
CARTIVATOR様のミッションである「モビリティを通じて次世代に夢を繋ぎたい」という言葉に感銘を受け、これまで支援をしてきました。
NECは、エアモビリティ領域において、新たな移動環境の管理基盤の構築を目指しています。
今後もCARTIVATOR様・SkyDrive様との連携を強化することにより、安全・安心な次世代の移動環境の実現に向けた取組みを加速していきたいと考えています。
パナソニック株式会社 専務執行役員 柴田 雅久氏
試験飛行は着々とレベルアップし、カーゴドローンでは昨年12月に予約販売が開始されるなど、将来がとても楽しみになってきました。
「空飛ぶクルマ」が空高く舞い上がり、新型コロナ感染影響で沈みがちな気持ちを吹き飛ばしてくれることを期待しています!
矢崎総業株式会社
- 空飛ぶクルマのワイヤーハーネス部品・試作
トヨタビジネスユニット 開発設計統括部 統括部長 森 重樹氏
『モビリティを通じて次世代の人達に夢を提供する』というミッションに共感し、自動車用ワイヤーハーネスで培った、安全で安心な未来志向のつなぐ技術を、空飛ぶクルマの実現に向け支援しております。
また弊社は、SkyDrive様とスポンサー初の出向契約を締結し、豊かな未来の実現に向け邁進しております。
ジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパン株式会社、ミズノ株式会社
- ソール部分の基幹機能として用いる独自波形プレート『ミズノウエーブ』の技術を応用し、軽量高性能な「衝撃緩衝装置が内蔵されたシート」の共同開発。
ジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパン株式会社 技術本部 本部長 熊谷 雅義氏
「今、無いものを創り出す」と言う思いに共感し、参加する機会を頂きました。
多くのスポンサー様の一員として活動でき誇りに感じております。
クルマが空を飛んでも「人の命を守る」ことに変わりはありません。
次世代のモビリティ社会の安全をつくる! という「夢」を追う開発を、高い技術力をお持ちのミズノ様から良き刺激を頂きながら開発に取り組んでいける環境に、本当に感謝しております。
このようなワクワクする貴重な機会を設けて頂いたCARTIVATOR様、SkyDrive様、ミズノ様に感謝申し上げると共に、未来への実安全の構築に向けて全力で取り組んで参ります。
ミズノ株式会社 グローバル研究開発部 技監 金子氏
「空飛ぶクルマ」と「スポーツ品」と言うと一見何の関係もないように感じられると思います。しかし、ランニング等のスポーツ活動もヒトを移動させるという点で多くのモビリティーと共通点を持っているのです。
そして人体に加わるストレスを低減するという大切な役割は「空飛ぶクルマ」にも「スポーツ品」にも共通するものです。
社外の学術会合でCARTIVATORチーフエンジニアの松橋様とお会いし、そのような世間話をしたことがきっかけとなり、今回の取組をスタートすることになりました。
通常,ランニングシューズの緩衝性能はミッドソールと呼ばれるスポンジの物性によりコントロールされます。一方,ミズノウエーブはシューズに内蔵された波形のプレートの波長や振幅を調整することで性能をコントロールするものです。
要求されるエネルギー吸収量や許容される荷重が決まればそれに応じた形状を決定することが可能です。
この特性を生かして今回の安全装置の開発にたどり着くことが出来ました。
SkyDrive様,CARTIVATOR様 がこれからもこの世界で先頭を走り続け、人間の可能性を更に拡大し、よりアクティブで活気のある社会を実現してもらえるものと確信しております。
関係者一同これからも大きな喜びを感じながら「空飛ぶクルマ」の開発に携わらせていただきたいと思います。
東京海上日動火災保険株式会社
『空飛ぶクルマ』の試験飛行・実証実験に向けた、『空飛ぶクルマ』専用の保険を開発・提供しています。
機体の運行に起因する第三者への賠償責任、機体の損壊、搭乗者のケガなどの補償で、『空飛ぶクルマ』の安心・安全な開発環境の構築をご支援します。
今後も段階的に高度化していく飛行試験・実証実験や、その先の実用化に向けて、新たな法整備などに随時対応しながら、迅速かつ柔軟な商品開発を行い、ご提供して参ります。
航空保険部 理事 航空保険部長 宇井 秀夫氏
弊社は、まだ日本に自動車が1,000台ほどしか走っていなかった1914年(大正3年)、「人とクルマの毎日を安心なものにしたい」という思いから、日本で初めて自動車保険の営業認可を取得しました。
それから100年余り、『空飛ぶクルマ』についても、長年培った航空保険の経験・ノウハウを活かし、最先端のリスク研究と商品開発に挑戦を重ねております。
今後の実用化、そして将来の拡大期まで、安心と安全をお届けすることを通じて、SkyDrive様、CARTIVATOR様の「空の移動革命」に向けた挑戦をお支えして参ります。
ソニーピーシーエル株式会社
- 3DCGやVFXを活用したプロモーション映像コンテンツの制作。
「空飛ぶクルマ”SkyDrive”のある未来-2030」など、空飛ぶクルマが実現する未来とその魅力を、短時間で直観的に伝える為のコンテンツを様々な最先端ビジュアルテクノロジーと合わせて提供します。
クリエイティブ部門 ビジネスプロモーション部 マーケティング課 統括マネジャー 黒谷 瑞樹氏
イメージした未来の現実化に挑戦する皆さまを、“驚き”をもたらすような最先端の映像技術を活用したコンテンツの力で、支援します。
動画あり!未来の空飛ぶクルマ
中村 翼(CARTIVATOR共同代表)コメント
これまでご支援してくださっている皆さま、そしてこの度ご支援いただいたスポンサーさまに心より感謝申し上げます。
我々有志団体にとって、皆さまからのご支援は不可欠なものであり、前進力の源となっております。
そして、一つの大きなチームとして、空飛ぶクルマという夢を一緒に追いかけていただければと思っております。皆さまからの熱い想いを胸に、メンバー一同、より一層精進してまいります。
代表:中村翼・福澤知浩
http://cartivator.com/
活動内容 :
「モビリティを通じて次世代に夢を提供する」とミッションに、「日本初の空飛ぶクルマ」の開発に挑む有志団体で、若手技術者を中心に100名を越えるメンバーで構成。
2012年に活動を開始し、2014年に5分の1スケールの飛行に成功、現在、100社より支援を受け、2020年夏のデモフライトに向けて株式会社SkyDriveと共同開発を進めています。
福澤 知浩(CARTIVATOR共同代表・SkyDrive代表)コメント
私費を中心とした開発活動に限界を感じる一方、当時の開発進捗からは2020年夏のデモフライトの目標を遠く感じていた有志団体CARTIVATORが空飛ぶクルマの開発を進めてこれたのは、スポンサー様のご支援があったからに他なりません。
資金・技術・人材。
その時その時で課題や必要なものが変わる中、丁寧にご相談に乗って頂きながら、僕たちが本当に必要なものをご提供いただいてきました。
また、何より数多くいただく熱いメッセージで、厳しい局面も乗り越えてここまで来れました。メンバー一同、これまでの皆さまのご支援に心から感謝させていただきながら、まずは今年の夏のデモフライトに向けた事業・技術開発を、引き続き全力で進めてまいります。
設立:2018年7月
代表取締役 福澤知浩
https://skydrive2020.com/
所在地
- 東京オフィス : 東京都新宿区
- 豊田R&Dセンター : 愛知県豊田市挙母町2-1-1 ものづくり創造拠点SENTAN
- 豊田テストフィールド : 愛知県豊田市足助地区
- 福島開発拠点 : 福島県南相馬市 福島ロボットテストフィールド内
事業内容 : 空飛ぶクルマの実用化、未来のモビリティ社会への貢献を目指し、航空機・ドローン・自動車エンジニアを中心に「空飛ぶクルマ」及び、「カーゴドローン」を開発。空飛ぶクルマは、2020年夏のデモフライト、2023年のサービス開始を予定。カーゴドローンは2019年12月に予約販売を開始。