ライダーにとって、あまり身近に感じない電動バイク。
でも少しずつ、そして確実に電動バイクの時代へとなりつつあるのかもしれません。
今回は、いよいよトライアンフが未来の電動バイクの開発へ向けて発表されたプロジェクト情報の公開です。
目次
トライアンフが!ついに未来の電動バイクを開発する
2年間のパートナーシップを結んだのは、Williams Advanced Engineering、Integral Powertrain Ltd.e-Drive 部門、WMG(ウォーリック大学)。
支援と共同出資は、Innovate UK 経由での英国政府のビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)、低排出車両庁(OLEV)となっています。
TIGER 800
トライアンフ CEO Nick Bloorのコメント(要約)
環境への影響や法規制に準ずるため、よりエコな移動手段として、オートバイのテクノロジーを牽引する機会となることでしょう。
ハンドリングやパフォーマンス、ライダーの求めているものを実現することこそが、Triumph TE-1 プロジェクトに期待されていることなのです。
トライアンフと電動化エキスパートとのコラボレーション 詳細
Speed Triple RS
パートナーシップを提携し、それぞれの専門知識を統合ことで未来の電動バイクが完成することでしょう。
新たなマシンを作る過程についても、興味深々なのです。
現時点で公開されている情報を、お伝えしたいと思います。
トライアンフ・モーターサイクルズ
- シャシー設計
- エンジニアリングの専門知識
- 製造方法
- 安全機能システム
- 電気駆動系の電力供給特性
Williams Advanced Engineering
- バッテリーマネジメントシステムと車両制御ユニットを組み合わせた、軽量バッテリーのデザインと統合機能の開発
Integral Powertrain Ltd.の e-Drive 部門
- 特注の電気モーターとSiCインバーターの開発し、両方を単一のモーターハウジングに統合
WMG(ウォーリック大学)
- 専門知識と市場のニーズを把握したモデルを提案
Innovate UK
- 英国製の電気自動車の創出をめざすためにパートナーを支援し、資金の助成を行う政府機関
Speed Triple RS
未来の電動バイクをつくるためのプロジェクトが始動
プロジェクトでは、4つの段階に分けられシステムの統合の強化が行われます。
自動車をベースとして電気駆動系の部品を開発し、複合ユニットとして最適化。
これによって安全性の高い電動モーターを生み出し、ブレーキシステムなど最先端のシステムが構築されることになります。
Triumph TE-1 プロジェクトのパートナーシップに求められていること
新型Street Scrambler
- 環境:CO²の排出を削減すること
- 実用性:英国メーカーとしての市場
- 経済成長:持続的な雇用の確保
Williams Advanced Engineering のマネージングディレクターCraig Wilson氏 コメント
すでに多くの電気自動車に動力を提供していますが、さらに二輪車の電動化に知識を適用できることを楽しみにしています。
そしてこのプロジェクトによって、さらに次なるステップへ向けて重要な仕事となることを期待しています。
Integral Powertrain Ltd.の最高技術責任者である Andrew Cross氏 コメント
自動車業界、モータースポーツ業界大手のOEMやTire 1 サプライヤーと提供することで、過去20年間で培われたモーター、EVでの多種多様な経験を活かしていきます。
電力密度が高く、効率的で高度に統合されたモーターサイクル用電気駆動部の設計に携われることを光栄に思います。
ウォーリック大学 WMG の先端推進システムの教授 David Greenwood 氏 コメント
WMGは、道路や鉄道、海上や航空でのバッテリー技術や車両の電動化について豊富な経験を有しています。
これによって混雑の軽減や都市部における大気質の改善、駐車スペースの緩和を実現。
そしてどんな速度においても快適に走行でき、車両の安全性や効率性を確保することこそが、未来の交通で重要な役割を担うのです。
そのためにプロジェクト内でのモデリングやシュミレーション作業を行います。
新型 Scrambler 1200 XE
トライアンフチーフプロダクトオフィサーの Steve Sargent氏 コメント
お客様のニーズにあわせて、最適なエンジンプラットフォームを提供することが重要だと考えています。
そのため2気筒および3気筒エンジンと同等であることが、必要条件なのです。
英国産業の将来的なオートバイの未来に向けて、OLEVとInnovate UK のサポートを受け、電動化のエキスパート、化学技術研究におけるリーダーたちと協働できることを非常に嬉しく思います。
次世代に向けて活躍する!トライアンフ
新型Street Twin
1902年に設立されたトライアンフ・モーターサイクルズは、2012年で創立110周年。
イギリス・レスターシャ―州のヒンクレーで、正当なデザイン、エンジン特性など象徴的なモーターサイクルを年間65,000台のオートバイを製造しています。
2019年には3気筒765㏄エンジンがレース用にチューニングされ、Moto2™世界選手権の各マシンに搭載。
Street Triple RSのエンジンを改良し、吸気効率の向上と高回転化を実現し、最高出力140ps以上を誇ります。
これまでのトライアンフが培ってきた技術や知識を統合し、新たなプロジェクトが始動することで、次世代の電動バイクに乗る日が、いつか来るのでしょうか。
まだ先の未来に向けて、ライダーがもっと走ることを楽しめるように!素敵な電動バイクを期待したいと思います。
INFO/画像提供/トライアンフモーターサイクルズジャパン
URL:http://www.triumphmotorcycles.jp/